愛犬が首輪を嫌がる9つの理由とケース別対処法

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お客様から、以下のようなお話をお伺いすることがあります。
「愛犬が首輪を嫌がって困っている・・・」
「首輪をつけようとすると噛みついてくるのはなぜ?」
「首輪のつけ外しを嫌がるので付けっぱなしにしている・・・」
室内では首輪はずしたい場合や、シャンプーの際など、
首輪のつけ外しを愛犬が嫌がって、困っている飼い主の方も多いのではないでしょうか。
今回は、ドッグトレーナー監修のもと、愛犬が首輪を嫌がる9つの理由とケース別対処法を解説します。
適切な対処法を知ることで、飼い主さんと愛犬のストレスを減らせると思いますので、ぜひこの記事を参考にして、愛犬との快適な生活を送ってくださいね♪
愛犬が首輪を嫌がる9つの理由とは?
愛犬が首輪を嫌がる理由は様々です。
主な理由としては、以下の9つがあげられます。
- 室内で首輪をつけっぱなしにしている
- 愛犬に心の問題がある
- 老犬になってから嫌がるようになった
- 無理に首輪をつけてしまったことがある
- 単純に首輪に慣れていない
- 首輪のサイズが適していない
- 首輪に装着品がついている
- 急に首輪を嫌がるようになった
- 飼い主さんと愛犬の関係性が好ましくない
これらの原因を特定し、適切な対処法を行うことが重要です。
【原因別】愛犬が首輪を嫌がる場合の対処法
1.室内で首輪をつけっぱなしにしている場合
室内で首輪をつけっぱなしにしていると、首輪を外すことに慣れていないため、嫌がることがあります。
犬鑑札と狂犬病予防注射済票を首輪につけることが推奨されているという背景や、迷子になってしまった時のために・・・という場合もありますが、
「首輪をしている状態が当たり前」になってしまっている場合には、外すことそのこと自体に慣れていないので嫌がることがあります。
対処法:
- 万全な逃走防止策を行った上で、室内では都度首輪を外してあげる
- おやつやおもちゃなど首輪以外のものに意識を集中させて、素早く首輪を外す練習をする
はじめのうちは愛犬も嫌がるかもしれませんが、首輪の室内の取り外しを日々繰り返すことで愛犬も慣れて、室内での首輪装着で生じやすい首を中心とした体の負担も軽減できます。
2.愛犬に心の問題がある場合
心の問題があって首輪やハーネス装着時に噛みつくような場合は、心療内科や行動医療に強い獣医師など専門家への相談が必要です。
対処法:
- 心療内科や行動医療に強い獣医師に相談する
- 運動不足や睡眠不足、飼い主との関係性など、ストレスの原因を取り除く
状況によってはお薬の処方が必要になることもありますが、人と同じで先天的な(生まれつきの)性格で凶暴な愛犬もいますので、心の問題においては慎重に取り扱わなければいけません。
一般的に多い「運動不足によるストレス」や「睡眠不足によるストレス」、「飼い主さんとの関係が好ましくないストレス」については、飼い主さんが対策を行ってあげる必要があります。
3.老犬になってから嫌がるようになった場合
老犬の場合、認知症や認知症や聴覚・視覚の衰えが原因で嫌がることがあります。
この場合には愛犬の状況に応じて、「首輪をつけるよ」ということが愛犬にわかるようなコミュニケーションをとることが大切です。
対処法:
- 首輪をつける前に、愛犬に首輪を見せる、声かけをするなど、これから何をするか伝える
- 体の不調や痛みが原因の場合は、早めに動物病院で検査する
聴覚の場合には首輪を見せる、目が見えない愛犬の場合にはしっかりとした声かけをしてから装着してあげるなど、状況に応じて対応をしてあげてください。
聴覚や視覚の衰えは徐々に進行するケースが一般的なので、飼い主さんが異変に気づきにくいことがあります。日々、愛犬の小さな異変(壁にぶつかるようになった・反応が鈍くなった等)に気づいてあげることも大切です。
その他、人でもよく耳にする話ですが、老犬になるとワガママになったり自己主張が強くなることもありますので、どこまで許容してあげるかという点も飼い主さんの判断によって変わってきます。
体が疲れやすくなっていたり、何かしらの病気による痛みや体の不快感、老化に伴う体の変化によるストレスの可能性がある場合は、早めに動物病院で検査しましょう。
4.無理に首輪をつけてしまったことがある場合
子犬期など、過去に無理やり首輪をつけた経験があると、首輪に対してネガティブなイメージを持っている可能性があります。
対処法:
- 首輪をつける前にご褒美を与え、首輪=良いことと覚えさせる
- 飼い主さんもリラックスした状態で行う
子犬期でなくとも、普段飼い主さんが無意識に行っていることが引き金になって、首輪に対してネガティブなイメージを愛犬に植えつけてしまっていることもあるので、丁寧に気持ちを切り替えていく必要があります。
おやつなどの物理的なご褒美の他、優しい声でしっかりと撫でながら褒めてあげることを繰り返しましょう。
首輪にプラスのイメージを持たせるまでに時間がかかる愛犬もいますが、首輪に対してプラスのイメージさえ植え付けることができれば、その後が楽なので、ぜひ根気よく試していただきたいです。
また、犬は人の感情を飼い主さんが想像する以上に感じ取ってしまうもの。
飼い主さんも急いでつけたり、慌てたりせずに、リラックスした状態で日々対応してあげられると、愛犬にもリラックスした気持ちが伝わり、首輪のつけ外しをコミュニケーションの時間としてとらえてくれます。
5.単純に首輪に慣れていない場合
子犬期や、保護犬などで過去に首輪をつけずに過ごしていた期間が長い場合などは、首輪に慣れていないことで嫌がる場合があります。
対処法:
- おやつを使って褒めながら、少しずつ慣らしていく
- 室内で首輪のつけ外し練習をする
おやつなどを使ったり、しっかり撫でるなどの褒め延ばしは、首輪に不慣れな愛犬へのトレーニングに有効です。
ワクチン接種の関係などでお散歩ができない愛犬や、お散歩の習慣がつけられない場合などは、まずは室内での着け外す練習などから始め、習慣化していきましょう。
そもそも犬は、歴史的背景から人のように衣類を着たり、何かを装着する生物ではないことを理解してあげて、時間がかかっても決して叱らずに慣らしてあげることが大切です。
6.首輪のサイズが適していない場合
首輪のサイズが合っていないと、不快感から嫌がることがあります。
首輪は直接愛犬の首に触れる犬具なので、ちょっとしたサイズの合わなさでも不快感から首輪嫌いになることがあります。
対処法:
- 首輪のサイズを見直す(指2本分の余裕があるのが理想)
- 軽い素材の首輪に変える
首輪がキツすぎないか、逆に緩すぎないか確認してあげましょう。理想的なのは、愛犬に首輪を付けた時に飼い主さんの人差し指と中指2本が入る程度で、少しだけ余裕を持ってあげると良いでしょう。
7.首輪に装着品がついている場合
万が一迷子になってしまった時のために、名前や住所、連絡先、登録番号などの情報が入ったプレートを首輪につけておくことは非常に重要です。
ただ、迷子札などの装着品が大きすぎたり重すぎると、負担になり、嫌がることがあります。
対処法:
- 軽い素材やサイズの装着品に変える
- 単なる装飾品の場合は外す
迷子札の場合、プレートサイズが愛犬の体に対して大きすぎたり重すぎると、首に負担がかかって嫌がるケースがあります。また、歩くたびにブラブラとするプレートの振動に対して不快感を感じる犬もいます。
小さいプレートや、首輪に巻くタイプのプラスチックの軽い迷子札もあるので試してみてはいかがでしょうか。
迷子札ではなく、ただの飾りの場合は外してあげることもおすすめします。
8.急に首輪を嫌がるようになった場合
長い間首輪の付け外しで嫌がらなかったのに急に首輪を嫌がるようになった場合は、体調不良や反抗期の可能性も考えられます。
首輪を嫌がること以外に、体に何かしらの変化や症状がある場合は早めに動物病院で検査をすることをおすすめします。
対処法:
- 体に異変がある場合は動物病院で検査する
- 反抗期の場合は、温かく見守りつつ、ダメなことはダメと教える
体に異常がなく急に首輪を嫌がるようになった場合は、反抗期の可能性もあります。
犬も人間と同じように、反抗期がある犬とない犬がいます。
犬によって反抗期の年齢は異なりますが、首輪を嫌がるだけでなく、他にも言うことを聞かなくなった場合は反抗期の可能性もあります。
反抗期の場合には、頻繁に叱るのではなく人間の親と同じようにあたたかい気持ちで見守ってあげることも大切です。
ただし、甘やかしすぎると反抗期が過ぎてもワガママになってしまうことがあるので、ダメなことはダメだと教えてあげる必要があります。
ここで重要なのが、「良いこと・ダメなこと」を愛犬に伝わりやすいように教育してあげることです。
飼い主さんは「良いこと・ダメなこと」について決まったルールを作っておき、ダメなことをした時は低い声で「ダメ」、「No」と叱って、良いことをしたときは撫でながらしっかりと褒めてあげることが大切です。
人間の育児と違って、愛犬の場合は全ての言葉を理解できるわけではないので、声のトーンや飼い主さんの表情などで「良いこと・ダメなこと」を理解させてあげましょう。
9.飼い主さんと愛犬の関係性が好ましくない
飼い主さんと愛犬の信頼関係が築けていないと、首輪を嫌がることがあります。
対処法:
- 愛犬との関係性を見直し、信頼関係を築く
- 適切な愛情をかける
他の人が首輪を装着しても大丈夫なのに自分が着けようとすると嫌がるなど、人によって着け外しを嫌がる場合は、飼い主さんとの関係性が好ましくないケースがあります。
背景には、厳しいしつけをしていたり、無駄に怒っている、褒めてあげない、など日々のコミュニケーションの中でのストレスが関係している場合があります。
愛犬のためという気持ちでも、お互いのタイミングや気持ちの波などをくみ取って、適切な愛情のかけ方をしないと信頼関係が築けず、いうことを聞かなくなるケースがあります。
愛犬としっかりとした信頼関係が築けているか、見直してみることも大切です。

【ケース別】首輪の装着を嫌がる場合の対処法
ここからは、特定の人が首輪をつけようとすると嫌がる場合、首輪だけを嫌がる場合など、具体的なケース別の対処法を紹介します。
【ケース①】特定の人が首輪をつけようとすると嫌がる場合
自分が首輪を愛犬に付けようとすると嫌がるのに、他の人が付けても嫌がらないなどの場合、「過去の嫌な記憶」「首輪の付け方」「飼い主(装着する人)の気持ち」の影響が考えられます。
過去の嫌な記憶
過去に無理に首輪をつけてしまったことがある場合、その人に対しての記憶が紐づいてしまっている可能性があります。
愛犬の大好きなおやつなどを使って、褒めのばしをしたり、首輪とセットで記憶を更新していってあげることが重要です。
また、愛犬に「首輪は怖いものではない」と教えてあげるために、いきなり装着しないで愛犬の近くに首輪を置いて、首輪自体に慣らしたり、首輪の近くでおやつをあげるなどの練習方法もおすすめです。
おやつは愛犬の好きなおやつが効果的ですが、一般的には犬用のチーズやジャーキーなど、香りの強いおやつが印象を強くしてくれます。
首輪の付け方
首輪のつけ外しの際スムーズな付け方ができていないなどが原因で、首輪への不快感を感じさせている場合ああります。
装着しやすい首輪に変えたり、まずは飼い主さん自身が練習してから愛犬に着ける練習をしましょう。
いずれにせよ時間をかけず、自然に装着できるように練習することが大切です。
首輪の種類別の装着練習としては、以下のような方法が有効です。
マーチンゲールカラーのように、首輪にカチッととめるパーツ(バックル)が付いていないものは顔から通して愛犬の首にかけるだけなので装着しやすく、トレーニングとしてもおすすめです。
バックルが付いていない首輪の場合、首輪を広げて円の中央にオヤツを持った状態で愛犬がオヤツに向かって自分から首輪を潜るような感じで練習をすると、愛犬のほうでも首輪をつける動作自体が、習慣づくのでおすすめです。
バックルが付いている首輪の場合、毛を挟まないように着ける時に愛犬とバックルの隙間に指を入れて着けるとスムーズに装着できます。
なお、首輪に穴が空いていて首輪装着時に長さ調整する商品がありますが、スムーズに着けてあげるためには穴空きタイプの首輪よりは、マーチンゲールやバックル式の首輪の方がスムーズです。
飼い主(装着する人)の気持ち
装着する側が焦って首輪を着脱させようとしている場合、その気持ちが愛犬に伝わってしまい、首輪を嫌がることがあります。
犬は、驚くほど飼い主さんの感情を読み取る生き物です。
首輪をつける際に、少し嫌がるそぶりが見られたり、大きく動きまわられたりした場合、ついつい焦って早く着脱させようとしてしまったり、イライラしてしまうこともあるかもしれませんが、そのような気持ちは愛犬にも伝わってしまいます。
不安や焦りなどがあると、愛犬は怖いことをされるかもしれない、と無意識に感じとってしまうため、リラックスした状態で首輪を着けてあげるように心がけてください。
【ケース②】ハーネスは嫌がらないのに、首輪だけを嫌がる場合
首輪は嫌がるけどハーネスの場合は嫌がらないなどの場合には、「首輪が適していない」「首まわりの不快感」が考えられます。
首輪が適していない
首輪そのもののサイズや重さが適合していないと、首輪を嫌がる場合があります。
同じ犬種の場合でも、年齢、体格、体重などにより愛犬の身体的な個性はさまざまです。愛犬の体に対して首輪が重すぎないか、装着時のサイズが適切か見直してみましょう。
首輪のサイズについては、飼い主さんの人差し指と中指2本が入る程度が最適なサイズとなります。
体重や体格、体力などの関係で重たすぎる場合もあるので、サイズが適切でも嫌がる場合には、できるだけ軽い素材の首輪に変えてあげると良いです。
首まわりの不快感
首に不快感を感じている可能性がある場合は、まずは首周辺部の皮膚の状態を確認してあげましょう。
首を定期的に掻くような仕草がみられる場合は、
首に炎症や傷があって痛みが生じているケースがあります。
ハーネスを嫌がらず首輪だけ嫌がる場合は、
痛みで首輪を嫌がっている可能性もあるので、皮膚が赤くなっていないか、傷や出来物がないか確認してあげましょう。
その場合には、素材や軽さなどを工夫しながら愛犬にフィットした首輪を探すことが重要です。

【補足】首輪やハーネスの装着練習のポイント
首輪やハーネスを着ける練習をするときのポイントは以下の3つです。
- 決して叱らず、褒めながら練習する
- 良いことと悪いことを教える
- 飼い主自身がリラックスし、信頼関係を重視
首輪やハーネスは、犬にとって本能的に違和感があるものです。
基本的には無理やりではなく、愛犬のペースに合わせて、褒めながら練習することを心がけましょう。
ワガママな愛犬に言い聞かす場合でも、「良いこと・悪いこと」を飼い主さんがしっかりと決め、良いことをしたら優しく高い声で褒める、悪いことをしたときは低く強めの口調で叱るようにします。
首輪やハーネスの取り外しの時間や、練習の時間も、愛犬とのコミュニケーションの時間だととらえて、リラックスして接することもポイントです。
育児と同じような感覚で愛犬との良い信頼関係を築きながら教育していくことで、練習の時間も信頼関係をつくる時間になります。
飼い主さんが良き教育者であり、良き理解者、良いパートナーになってあげることが大切です。
【補足】トレーニングに利用するおやつやオモチャに興味がない場合のポイント
首輪やハーネスの装着練習を含めて、トレーニングの際に、オモチャやおやつに反応してくれない愛犬もいます。
最近では犬のアレルギーや食べムラなどもあるので、愛犬の好みのものを活用するのが第一ですが、トレーニングにおすすめなのは、香りの強いチーズや肉系のおやつです。犬にとって香りはとても刺激になるので、食べたことがないものは特に気になって興味をひきます。
オモチャの場合には、音の鳴るオモチャなどが有効です。
聴覚を刺激するので、聞いたことのない音がでるものや、比較的大きな音がでるものは興味をもちやすい傾向にあります。
それでも反応してくれない愛犬の場合は、シンプルに練習を積み重ねることが必要ですが、その際の注意点として一度に何回も繰り返さないことです。
一度に何回もトレーニングを行うと愛犬にストレスがかかってしまい、余計に首輪やハーネスのことが嫌いになってしまいかねません。
繰り返し行う場合でも、1日の中で数回に分けて行うなど、必ず時間をあけて練習を重ねてください。
根気よく長期スパンで練習しましょう。
【補足】トレーニングに最適な時間
トレーニングを行う際には、愛犬の昼寝時間を避けて、活発に動いている時に練習する必要があります。
個体差によって割合が異なりますが、一般的には、犬の場合「ノンレム睡眠」「レム睡眠」の比率が人間の逆と言われています。
睡眠不足は犬にとって身体的なストレス原因になってしまうため、練習するタイミングにも配慮してあげましょう。
【まとめ】首輪を嫌がる原因を理解し、適切な対処法を
愛犬が首輪を嫌がる原因は様々です。
原因を特定し、適切な対処法を行うことで、飼い主さんも愛犬もストレスなく首輪がつけられるようになるでしょう。
今回は、愛犬6頭と暮らすドッグトレーニングアドバイザーの意見をもとに、原因に応じたおすすめの対処法についてご紹介させていただきました。
愛犬に合った首輪を選ぶことは大切です。
Brott Barcelonaでは、さまざまなサイズ、タイプの首輪を用意しています。
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