愛犬が首輪を嫌がる9つの原因やケース別の対策法
いつもBrott Barcelona日本公式オンラインストアのご利用誠にありがとうございます。
以前POP UPストア出展の際にお話させていただいた何名かのお客様から、このようなお話をお伺いしました。
「飼っている愛犬は首輪を付けたり外したりする事を嫌がるので、ずっと付けっぱなしなんです。なのでそういう子でも付けやすい首輪のタイプがあるかなと思って・・」
恐らく他にも愛犬が首輪を付けたり、外すのを嫌がっている飼い主の方がいらっしゃるかと思います。
また、室内で首輪をつけっぱなしの場合、取り外される行為を嫌がって噛んだりして大変な思いをしている方も多いのではないでしょうか?
今回は、愛犬が首輪の付け外しで悩んでいる飼い主さんのために、原因に応じたおすすめの付け方や外し方をドッグトレーナーがご紹介します。
飼い主さんにも愛犬にもストレスのかからない方法をご紹介しますので、ぜひ試してみてくださいね♪
愛犬が首輪を嫌がる9つの理由に応じた対処法
・室内で首輪をつけっぱなしの場合
犬鑑札と狂犬病予防注射済票を首輪につけることが推奨されている背景や迷子になってしまった時のために、愛犬に首輪をつけっぱなしにすることがあります。
このようなケースでは「愛犬が首輪をしている状態が当たり前」になっていて、外すことに慣れていないので嫌がることがあります。
そのため、シャンプーや首輪の付け替え時に外そうとすると嫌がったり、頑張って外しても今度は着けるのを嫌がる愛犬も多くいます。
もし室内でも愛犬の首輪をつけっぱなしにしている場合は、万全な逃走防止策を行った上で室内では都度首輪を外してあげることが大切です♪
初めのうちは愛犬も嫌がるかもしれませんが、首輪の室内の取り外しを日々繰り返すことで愛犬も慣れて、室内での首輪装着で生じやすい首を中心とした体の負担も軽減できます。
慣れるまでは、オヤツやオモチャなど首輪以外のものに意識を集中させて、さっと首輪を外す練習をすると効果的ですね!
なお、オヤツやオモチャに反応してくれない愛犬の対処法については、後述で詳しく説明しているので、お困りの方はぜひ参考にしてください。
オヤツやオモチャに反応してくれる愛犬の場合は、上手くご褒美を使いながら練習してください♪
飼い主さんも初めは素早く首輪を外すのが難しいかもしれませんが、毎日行うことで愛犬と一緒に慣れていきましょう。
また、愛犬に噛み癖がある場合、首輪の付け外しをする際噛むことがあります。
このような場合は、飼い主さんとの関係性が好ましくなかったり、心の問題を抱えている可能性がありますので、こちらの詳しい対処法につきましては後述でお話しさせていただきます。
人の子どもの育児と同じで、飼い主さんは「良いこと・ダメなこと」について事前に家庭のルールを作っておき、ダメなことをした時は低い声で「ダメ」、「No」と叱って、良いことをしたときは撫でながらしっかりと褒めてあげることが大切です。
ここで重要なのが、「良いこと・ダメなこと」を愛犬に伝わりやすいように教育してあげることです。
人の子どもであれば言葉が愛犬よりも通じやすいので「伝える」という点においては簡単ですが、愛犬の場合は全ての言葉を理解できるわけではないので、声のトーンや飼い主さんの表情などで「良いこと・ダメなこと」を理解させてあげましょう♪
・愛犬に心の問題がある場合
心の問題があって首輪やハーネス装着時に噛みつくような場合は、心療内科や行動医療に強い獣医師に相談することが大切です。
状況によってはお薬の処方が必要になることもありますが、人と同じで先天的な(生まれつきの)性格で凶暴な愛犬もいますので、心の問題においては慎重に取り扱わなければいけません。
ただし、一般的に多い「運動不足によるストレス」や「睡眠不足によるストレス」、「飼い主さんとの関係が好ましくないストレス」については、飼い主さんが対策を行ってあげる必要があります。
・老犬になってから嫌がるようになった場合
老犬の場合は、認知症や耳が聞こえないことが原因で首輪やハーネス装着時に噛むことがありますが、この場合は後ろから装着せずに、「首輪をつけるよ」ということが愛犬にわかるように、まずは目で見えるように愛犬に首輪を見せてから装着しましょう。
反対に目が見えない愛犬の場合は、しっかりとした声かけをしてから装着してあげることが大切です。
聴覚や視覚の衰えは徐々に進行するケースが一般的なので、飼い主さんが異変に気づきにくいことがあります。
日々、愛犬の小さな異変(壁にぶつかるようになった・反応が鈍くなった等)に気づいてあげることも大切ですね♪
その他、人でもよく耳にする話ですが、老犬になるとワガママになったり自己主張が強くなることもありますので、どこまで許容してあげるかという点も飼い主さんの判断によって変わってきます。
体が疲れやすくなっていたり、何かしらの病気による痛みや体の不快感、老化に伴う体の変化によるストレスの可能性がある場合は、早めに動物病院で検査しましょう。
・無理に首輪をつけてしまった場合
子犬期を中心に、嫌がる愛犬に無理に首輪をつけてしまったことがある場合、愛犬が首輪に対して嫌な記憶が残ってしまうため、つけ外し時に嫌がって抵抗してしまうことがあります。
飼い主さんが無意識に行っていることが引き金になって、首輪に対してネガティブなイメージを愛犬に植えつけてしまうことがあります。
このような場合、首輪を外す、または着けるのを嫌いになってしまいますので、「首輪=嫌なもの」から「首輪=好きなもの」に変えてあげる必要があります。
首輪に対してプラスのイメージを植え付けることで、愛犬の首輪嫌いも改善していきます。
首輪を付ける前にオヤツを与え、首輪を付けた後にオヤツを与えて優しい声でしっかりと撫でながら褒めてあげることを繰り返しましょう。
首輪にプラスのイメージを持たせるまでに時間がかかる愛犬もいますが、首輪に対してプラスのイメージさえ植え付けることができれば、その後が楽なので、ぜひ根気よく試していただきたいです。
飼い主さんも愛犬が首輪を嫌がると急いで無理に付けようとしてしまいがちですが、犬は人の感情を飼い主さんが想像する以上に感じ取ってしまうもの。
飼い主さんもリラックスした状態で日々対応してあげられると尚良いですね。
・単純に愛犬が慣れていなくて首輪嫌いの場合
子犬期はワクチン接種が終わっていないことからお散歩の機会も少なく、首輪に慣れていない子犬も多くいます。
そんな時も、日々オヤツを使った褒め延ばしが重要です。着けた後は、しっかり撫でながら褒めてあげましょう。
なお、現在子犬期でワクチン接種の関係でお散歩ができない愛犬の場合は、室内で首輪嫌い防止のために着けたり外す練習を行っておきましょう。
そもそも犬は、歴史的背景から人のように衣類を着たり、何かを装着する生物ではないことを理解してあげて、時間がかかっても決して叱らずに慣らしてあげることが大切ですね♪
・首輪のサイズが適していない場合
首輪のサイズが適していないだけでも、不快感から首輪嫌いになることがあります。
首輪がキツすぎないか、逆に緩すぎないか確認してあげましょう。理想的なのは、愛犬に首輪を付けた時に飼い主さんの人差し指と中指2本が入る程度で、少しだけ余裕を持ってあげると良いでしょう。
首輪を嫌がる原因が分からない飼い主さんは、ぜひ愛犬に首輪を付けた時に人差し指と中指2本が入る程度になっているか確認してあげることをおすすめします。
・首輪に装着品がついている場合
万が一迷子になってしまった時のために、名前や住所、連絡先、登録番号などの情報が入ったプレートを首輪につけておくことは非常に重要です。
しかし、プレートサイズが愛犬の体に対して大きすぎたり重すぎると、首に負担がかかって嫌がるケースがあります。また、歩くたびにブラブラとするプレートに不快感を感じる犬もいます。
そんな時は、プレートを小さくしてあげる、または首輪に巻くタイプのプラスチックの軽い迷子札もあるので試してみてはいかがでしょうか。
迷子札ではなく、ただの飾りの場合は外してあげることもおすすめします。
・急に首輪を嫌がるようになった場合
長い間首輪の付け外しで嫌がらなかったのに急に首輪を嫌がるようになった場合は、首輪嫌いではなく体の不調や疲れから散歩に行きたくなくて首輪を嫌がることもあります。
首輪を嫌がること以外に、体に何かしらの変化や症状がある場合は早めに動物病院で検査をすることをおすすめします。
体に異常がなく急に首輪を嫌がるようになった場合は、反抗期の可能性もあります。犬も人の子と同じように、反抗期がある犬とない犬がいます。
現在愛犬6頭と暮らしていますが、そのうち3頭の愛犬については3〜4才に反抗期があり、一時的に言うことを聞かないなどの変化がありましたが半年〜1年程度で自然に反抗期がおさまりました。
犬によって反抗期の年齢は異なりますが、首輪を嫌がるだけでなく、他にも言うことを聞かなくなった場合は反抗期の可能性もあります。
そんな時は、頻繁に叱るのではなく人間の親と同じようにあたたかい気持ちで見守ってあげることも大切です。
ただし、甘やかしすぎると反抗期が過ぎてもワガママになってしまうことがあるので、ダメなことはダメだと教えてあげる必要があります。
・飼い主さんと愛犬の関係性が好ましくない場合
他の人が首輪を装着しても大丈夫なのに自分が着けようとすると嫌がるように、人によって着け外しを嫌がる場合は、飼い主さんとの関係性が好ましくないケースがあります。
厳しいしつけをしていたり、無駄に怒っている、褒めてあげないなど、犬も人の育児と同じように適切な愛情のかけ方をしないと信頼関係が築けず、いうことを聞かなくなるケースがあります。
愛犬としっかりとした信頼関係が築けているか、見直してみることも大切です。
【ケース別!愛犬が首輪を嫌がる理由に応じた対処法】
・特定の人が首輪を付けようとすると嫌がる場合
自分が首輪を愛犬に付けようとすると嫌がるのに、他の人が付けても嫌がらない。
こんな時は、下記の3つの理由が考えられます。
2.首輪の付け方の問題:スムーズな付け方ができていない
3.飼い主さんの気持ちの問題:焦ってつけていると愛犬にも焦りが伝わる
1.過去の嫌な記憶が問題となっている場合の対処法
過去に無理に首輪をつけてしまった場合は、愛犬の大好きなオヤツを使って褒め延ばしをしながら首輪をつける練習をすると良いでしょう。
初めは愛犬に「首輪は怖いものではない」と教えてあげるために、いきなり装着しないで愛犬の近くに首輪を置いて、首輪自体に慣らしてあげましょう。
この時も、首輪の近くでおやつをあげるような練習方法がおすすめです♪おやつは愛犬の好きなおやつが効果的ですが、一般的には犬用のチーズやジャーキーなど、香りの強いおやつがおすすめです♪
2.首輪の付け方の問題となっている場合の対処法
首輪の着け方が問題となっている場合は、着けやすい首輪に変えて飼い主さん自身が練習してから愛犬に着ける練習をしましょう。
マーチンゲールのように、首輪にカチッととめるパーツ(バックル)が付いていないものは顔から通して愛犬の首にかけるだけなので装着しやすくて、おすすめです。
バックルが付いていない首輪の場合は、首輪を広げて円の中央にオヤツを持った状態で愛犬がオヤツに向かって自分から首輪を潜るような感じで練習をします。
バックルが付いているものは、毛を挟まないように着ける時に愛犬とバックルの隙間に指を入れて着けるとスムーズに装着できます。時間をかけず、自然に装着できるように練習することが大切です。
なお、首輪に穴が空いていて首輪装着時に長さ調整する商品がありますが、スムーズに着けてあげるためには穴空きタイプの首輪ではなく、マーチンゲールやバックル式の首輪にしましょう。
3.飼い主さんの気持ちが問題となっている場合の対処法
首輪を嫌がる犬の場合、飼い主さんも焦って首輪を着けようとして、そんな焦りが愛犬にうつって首輪を嫌がることがあります。
犬は、驚くほど飼い主さんの感情を読み取る生き物ですので、愛犬に焦りが伝わらないように、リラックスした状態で首輪を着けてあげるように心がけると良いですね♪
・首輪だけを嫌がる場合
首輪は嫌がるけどハーネスの場合は嫌がらない。
こんな時は、下記の2つの理由が考えられます。
- 首輪が適していない:サイズや重さが原因で嫌がる
- 首に不快感を感じる:首に着けるのを嫌がる
1.首輪が適していない場合の対処法
首輪が適していない場合は、愛犬の体に対して首輪が重すぎないか、装着時のサイズが適切か見直してみましょう♪
首輪のサイズについては、飼い主さんの人差し指と中指2本が入る程度に調整してあげましょう。それでも首輪を嫌がる場合は、軽い素材の首輪に変えてあげると良いですね。
2.首に不快感を感じている場合の対処法
首に不快感を感じている可能性がある場合は、首周辺部の皮膚の状態を確認してあげましょう。
首を定期的に掻くような仕草がみられる場合は、首に炎症や傷があって痛みが生じているケースがあります。
ハーネスを嫌がらず首輪だけ嫌がる場合は、痛みで首輪を嫌がっている可能性もあるので、皮膚が赤くなっていないか、傷や出来物がないか確認してあげましょう。
・首輪やハーネスの装着練習をするときの注意点
首輪やハーネスを着ける練習をするときは、決して叱らずに褒め延ばしで練習することが大切です。
ただし、普段からワガママな愛犬については、低い声で「ダメ」、「No」と言って、良いことと悪いことを認識させてあげる必要があります。
首輪やハーネスの取り外しの時だけでなく、人の親と同じように育児をする感覚で愛犬との良い信頼関係を築きながら教育してあげることが大切です♪
そのためには、「良いこと・悪いこと」を飼い主さんがしっかりと決めて、良いことをしたら優しく高い声で褒める、悪いことをしたときは低く強めの口調で叱ることも大切です。
ただ叱るのではなく、飼い主さんが良き教育者であり、良き理解者、良いパートナーになってあげることが大切です。
・オヤツやオモチャに興味がない愛犬の場合
最近では犬の食べムラに悩む飼い主さんも増えてきましたが、首輪やハーネスの練習のときもオヤツやオモチャに反応してくれないと困りますよね…
そんな時は香りの強いチーズや肉系のオヤツ、音の鳴るオモチャなど、食べたり使ったりしたことのないものを試してみるのも良いでしょう!
それでも反応してくれない愛犬の場合は、とにかく練習の積み重ねが必要です。
一度に何回も行うと愛犬にストレスがかかってしまうので、1日数回に分けて愛犬にストレスがかからない状態で行うことが大切です。
続けて何度も練習してしまうと余計に首輪やハーネスが嫌いになってしまうので、必ず時間をあけて練習を重ねてください。
飼い主さんが焦ると、焦りが愛犬に伝わるので根気よく長期スパンで練習しましょう。
また、愛犬の昼寝時間を避けて、活発に動いている時に練習する必要があります。
個体差によって割合が異なりますが、一般的にノンレム睡眠、レム睡眠の比率が人間の逆とも言われている犬の場合、睡眠不足は身体的なストレス原因になってしまうので、練習するタイミングにも配慮してあげたいですね。
信頼関係の構築ができていない場合は、前述で紹介させていただいた信頼関係を築くところから始めると良いでしょう。
首輪を嫌がる原因に応じた対処法を
今回は、愛犬6頭と暮らすドッグトレーニングアドバイザーが、首輪嫌いの犬の原因に応じたおすすめの付け方や外し方についてご紹介させていただきました。
愛犬が首輪を嫌がるのには必ず理由があるので、叱らずに褒め延ばしで長い目で付け外しの練習をしてあげましょう。
全ての原因に共通して重要なことは、愛犬が首輪を嫌がるからといってイライラしたり焦ったりせずに、飼い主さんが時間がある時にリラックスした状態で首輪を付けたり外したりする練習をしてあげることです。
飼い主さんがリラックスすることで、愛犬もリラックスした状態で練習することができますので、ぜひ焦らずにゆっくり首輪の付け外しの練習をしてあげてくださいね。
愛犬に合った首輪を選ぶことは大切です。ぜひ、こちらからあなたのワンちゃんにぴったりの首輪を見つけてください♪